『不動産売却の机上査定と訪問査定』
2022/04/20
不動産売却の机上査定と訪問査定
どこの不動産屋さん、どの担当者に大切な家の売却を任せるか…それを決めるために大事なのが机上査定・訪問査定になります。
◇机上査定◇
机上査定とは、売却不動産の情報…例えば、マンション名・号室・専有面積・方位・間取りなどを伝え、ザックリとした金額を確認するものです。
Webページを見ながら3社~5社に依頼することをオススメしています。私なら、大手・地元密着・小さいけど面白いサービスを売りにしている会社から5社を選びます。
なお、一括査定サイトを強く勧めるWebサイトを見るようになりましたが、あれは不動産のプロではなくて、広告収入が目的のアフィリエイターが作っています。元不動産営業マンとか、他業種の人とか、シロウトが書いているから参考にしてはダメです。
机上査定を通して確認して欲しいこと…
■ 「どれくらいで売れるのか?」という相場
■ サービスの特徴(会社)
■ 知識・実績・提案力・スピード(担当者)
サービスの特徴はどこを見るの?
サービスで比較したいポイントをまとめておきます。ここを見ておけば、「どうやって売って欲しいのか?」という自分の要望も整理できるはずです。
■ 仲介手数料 (無料・半額・3%+6万円・定額制)
■ 会社規模
■ 地域密着の会社?
■ 新聞折込広告やオープンハウスを開催してくれる?
■ Webページの情報量
■ 写真や動画のキレイさ
■ インスペクション・設備保証などの無料サービスなど。
◇訪問査定◇
机上査定の中で、気になった不動産屋さんと、興味がある担当者に現場を見に来てもらうのが訪問査定です。
訪問査定では、次のような内容を現地で確認します。
■ 陽当り・風通し・臭い・騒音・振動
■ 隣地との距離・解放感・景色
■ 室内の利用状況
■ 雨漏りや家の傾き
■ 水回りの汚れ具合
■ 大きなキズ・穴・木材の腐食
■ タバコ・ペット
■ 設備の劣化状況・不具合
■ オプション設備
■ マンションなら共用部分の状況など。
机上査定金額に現地で確認した内容を加味して、おおむね3か月で成約できると思われる金額を提示します。来てもらう不動産屋さんは、机上査定をお願いした中から最大3社に絞りましょう。1社しか頼んでいないことが不動産屋さんにバレると強気に出てくるかもしれません。5社以上は呼び過ぎです。
1日で10社以上を呼んだ人の話では、聞いた内容を全く覚えていないとのことでした。一体どれだけの人にタダ働きさせる気なんだろう…と心の底から思いました。タダでやってもらえることは何でもお願いしよう…そんな考えはやめてくださいね。
なお、1社あたり1時間は空けておきましょう。私を呼んでもらえるなら2時間ほど空けておいてください。いろいろヒアリングしたいですし、「高値成約のコツ」や「業界の裏話」までお話しますので、楽しいと思います。
訪問査定でチェックすること
訪問査定では「会社」と「人」を選ぶことが最も重要な目的です。下記のチェック項目で比較してみてください。
【1】室内をしっかりチェックしていましたか?
【2】希望条件をヒアリングしてくれましたか?
【3】強引に媒介契約を迫ってきませんでしたか?
【4】サービス内容の説明はわかりやすかったですか?
【5】サービスに魅力は感じられましたか?
話し方が横柄・タバコ臭い・ため口で話す・遅刻してきた・だらしないと感じたなら、残念ながら「ハズレ」です。こんなのは論外ですから、きっぱりお断りしましょう。
◇査定方法◇
不動産の査定方法は3つあります。「取引事例比較法」・「原価法」・「収益還元法」です。
物件種別によって査定方法が異なります。
マンション:「取引事例比較法」
一戸建て :「取引事例比較法」「原価法」
土 地 :「取引事例比較法」
収益物件 :「収益還元法」
査定書の内容はわからなくて当然です。理由は査定書に記載された数字に根拠がないからです。
難しい査定書を読む必要はありません。次の順番で売れる金額を自分で考えてみましょう。
■ 3~ 5社の査定金額を見て売れる金額の幅を確認します。
(極端に高すぎる査定は疑ってください。このタイプの業者は強引に専任媒介契約を迫ってきます。媒介を取得し3カ月の拘束期間中に強烈な値下げを要求され、結局、相場価格かそれ以下で無理やり成約に持ち込まれます。)
■ インターネットで相場を確認します。
■ 不動産屋さんからもらった成約事例と比較します。
■「自分が買うなら検討するか?」を考えます。
相場をつかんだら、あとはどうやって高値で成約させるか、作戦会議です!
この人なら任せられると信じた担当者にすべてを伝え、担当者から最適なアドバイスをもらいます。
担当者は売主様の期待に応えるべく、「物件のセールスポイント」・「設備の特徴」・「周辺環境のプラスポイント」等をすりあわせます。また、「写真の撮り方」や「VRによる家具消し」・「VRステージング」等を駆使して、よりよい「商品」であることを最大限お伝えできる販売図面を作成します。
ウィークポイントがある場合には、買主様へ隠すようなことはせず、リフォームやハウスクリーニング等でカバーできることは実行し、できないことについては売却前・案内時にすべて正直にお伝えします。これにより買主様に誠実な売主様であることをアピールできるため、早期成約にもつながります。
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